曹 洞 宗 大 本 山 ・ 吉 祥 山

   永 平 寺えいへいじ   

永平寺正門

 福井県吉田郡永平寺町志比 鎮 座 地図  


・永平寺は、寛元(カンゲン)2年(1244年)に道元禅師(ドウゲンゼンジ)によって開かれ

 た坐禅修行の道場です。境内は三方を山に囲まれた深山幽谷の地に、大小70余

 の建物が並んでいます。道元禅師は正治(ショウジ)2年(1200年)京都に生まれ、 

 14歳の時に比叡山で出家し、24歳の春に中国へ渡り天童山の如浄禅師(ニョジョウ 

 ゼンジ)について厳しい修行をされて、お釈迦様から伝わった坐禅という正しい

 仏の教えを受け継がれて日本に帰られました。初め京都に道場を作りましたが

 寛元元年に波多野義重(ハタノヨシシゲ)公の要請もあり、越前の国(福井県)に移られ

 て永平寺を開かれたのです。現在は曹洞宗の大本山として、僧侶の育成と檀信

 徒の信仰の源となっています。          〜永平寺の冊子より〜 




参道の天地観世音菩薩像



● 傘松閣の天井絵 ●
傘松閣の天井絵

・傘松閣(サンショウカク)は、平成14年に奉讃された開祖道元禅師750回大遠忌を記念し

 平成7年に改築されたもので、156畳敷きの絵天井の大広間があります。その 

 天井絵は、昭和5年の二祖国師孤雲懐弉禅師650回忌を記念し旧傘松閣が建立 

 された当時、一流の日本画家144名により描かれた230枚の花鳥彩色画です。  

 この230枚の彩色画の中で、花鳥画以外が5枚(3種類)だけあり、この3種類 

 の絵を探し祈願すると、願いが叶うといわれます。            

 ※3種類・・・鯉と唐獅子がそれぞれ2枚、栗鼠(リス)が1枚。         


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達磨大師の掛軸

・傘松閣の大広間の達磨大師(ダルマタイシ)の掛け軸。




● 僧 堂 ●
僧堂

・僧堂は、雲堂(ウンドウ)や坐禅堂とも呼ばれる修行の根本となる堂で、堂内中央 

 には智慧の象徴である文殊菩薩(モンジュボサツ)を安置して、その周りに約90名の 

 坐禅の出来る「単(タン)」と呼ばれる席が設けられています。        


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魚鼓

・日常の行事や儀式の刻限を報じる魚鼓(ギョコ)または「ほう」という法器。




● 承 陽 殿 (ジョウヨウデン)
道元禅師の御真廟、曹洞宗の聖地とでもいう場所



法堂から眺める景色




● 法 堂 ●
法堂

・法堂(ハットウ)では説法や各種法要が行われ、須弥壇(シュミダン)中央には、本尊の 

 聖観世音菩薩(ショウカンゼオンボサツ)さまをお祭りし、階段の左右には阿吽(アウン)の 

 白獅子(シロジシ)が置かれています。 この法堂は、七堂伽藍(シチドウガラン)の中で 

 最も高いところに位置しますので、四季折々の美しい景色が眺められます。 






● 仏 殿 ●
仏殿

・伽藍の中央の須弥壇には本尊の釈迦牟尼仏(シャカムニブツ)さまが祭られ、三体の

 仏像は過去・現在・未来の三世を現しています。また、欄間には禅宗の逸話

 が図案化された12枚の彫刻がはめられています。            

・この仏殿は別名、覚王宝殿(カクオウホウデン)、また三世如来殿(サンゼニョライデン)とも

 呼ばれています。                          


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仏殿



するこぎ棒

・この「大すりこぎ棒」は、仏殿が改築された時に使われた地突き棒を丸めて

 残したもの。                            




仏殿より中雀門



● 山 門 ●
山門



山門

・永平寺最古の建物で三解脱門とも称される山門は、寛延(カンエン)2年(1749年)

 に再建された中国唐時代様式の楼閣門(ロウカクモン)で、両側には仏教の守護神で

 ある四天王が安置され、見上げると吉祥山永平寺(キチジョウザンエイヘイジ)の命名 

 の由来である「吉祥の額」が掲げられています。            


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吉祥の額



山門

・左側より南方:増長天王(ゾウチョウテンノウ)、西方:広目天王(コウモクテンノウ)


山門

・左側より北方:多聞天王(タモンテンノウ/毘沙門天)、東方:持国天王(ジコクテンノウ)




鐘楼堂

・鐘楼堂(ショウロウドウ)は昭和38年(1963年)の改築で、中に吊るされた「除夜の

 鐘」で有名な大梵鐘(ダイボンショウ)は重さが約5トンあります。       





一葉観音と報恩塔

・一葉観音(イチヨウカンノン)は、昭和47年(1972年)9月に開眼供養が行われたもの

 で、高祖大師が中国より帰朝の折、海が荒れ船中で苦しんでいた時、観音

 普門品偈(カンノンフモンボンゲ)を称えると一葉の観音が現じ、荒波も静まり無事

 帰国できたという因縁によります。                 

・報恩塔(納経塔)は、平成8年(1996年)に建立された写経を納める塔です。





● 唐 門 ●
唐門


・老杉に囲まれた中に見える唐門(カラモン/勅使門とも)は、永平寺57世の禹隣禅師 

 (ウリンゼンシ)代の天保10年(1839年)の再建で、江戸時代後期を代表する永平寺の 

 宮大工棟梁大久保勘左衛門によって建てられたもので、優れた細部彫刻を施し

 その風格と気品は右にでるものはないといわれています。         

・この門は永平寺住持(貫首)の普山(就任)や、皇室からの使者が上山する際等に

 開かれ、正面には永平寺50世の玄透禅師(ゲントウゼンシ)の揮毫の「吉禅山」とい 

 う額が掲げられています。                       





諸鎮守

・永平寺川にかかる偃月橋(エンゲツキョウ)を渡ると、涌泉稲荷社(ユウセンイナリシャ)、天照 

 大神宮、また金毘羅大権現、秋葉大権現、薬師如来が祭られています金比羅社

 があります。                             

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神社参拝の記録




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