御 由 緒
・鹿島の宮の創建は神武天皇即位の年(紀元前660年)とあり、神武天皇(神倭伊波礼毘
古命・カムヤマトイワレビコノミコト)が、東征途上に熊野で神の毒気にあてられた時、武甕雷神
(タケミカヅチノカミ)が「※霊剣(神剣)」に降して皇軍を助けた、その報恩が創建の由来と
ある。
・平安時代の延喜式では神宮の号を持つお社は、伊勢神宮、鹿島神宮と香取神宮のみ
であり、また20年に一度の造替(ゾウタイ)制度、更には天皇の一世一度の奉幣(ホウベイ)
や立后(リッコウ)の奉幣なども行われた。
※神剣・・・フツ霊(フツノミタマ)、古事記では布都御魂と表記、武甕雷神が葦原中国を
平定した際に用いたのもこの剣であるという。
御 祭 神
○ 武 甕 雷 神 (建 御 雷 神・タケミカヅチノカミ) ○
・日本書紀の「武甕槌神」が採られていますが、古事記では「建御雷神」として天の
エネルギーの御性格が付与されています。また別名を「建(フツ)」、「豊(フツ)」の神
とも申し上げ、フツはフル(震る、振る)に通じ、天と地に震う「フツの御魂」であ
り、天にて震い「雷(イカヅチ)」のエネルギーとなり、地にて震い「みあれ(出で立つ
意味→鹿島立)の御神徳となります。
● 本 殿 ●
・本殿の向いの仮殿と境内摂社の高房神社。
・境内末社の熱田社(アツタノヤシロ)、御祭神は素戔嗚命、稲田姫命。
● 奥 殿 ●
・本宮東方350メートルの位置に鎮座。現在の社殿は、徳川家康公が関ヶ原の合戦の戦勝
御礼に奉納されたもので国指定重文。
・御祭神は武甕槌大神の荒魂(アラミタマ)。
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● 要 石 ●
・要石(カナメイシ)、地震を起こす大なまずの頭を押さえているといわれ
る霊石。いくら掘っても全容は堀り尽くせないといわれ、“鹿島の
七不思議”にも数えられている。