延喜式内社 志太郡

 敷玉早御玉しきたまはやみたま神社と若宮八幡わかみやはちまん神社 

敷玉早御玉神社
 宮城県大崎市三本木新沼字若宮113番地 鎮座 地図




敷玉早御玉神社




●  社 殿  ●
敷玉早御玉神社

 敷玉早御玉神社の御由緒 


・第12代景行天皇(ケイコウテンノウ)の12年(83年)、第3皇子日本武尊(ヤマトタケルノミコト)、東征 

 途中、相模(サガミ)から海を渡って上総(カズサ)に入ろうとしたが、大嵐の難に遭い

 荒れ狂う海で、后(キサキ)の弟橘媛(オトタチバナヒメ)が、海神の怒りを鎮めんと海中に身

 を投じ、尊が無事に相模灘を渡れたことへに思いをいたし、慰霊の思召しにより

 海神である二柱の神を祀り建立された神社で、延喜式神名帳(905年)に名神小社 

 として登載されている延喜式内社である。                  

・宝亀11年(780年)、大納言・藤原小黒丸により、戦勝を感謝し社殿を再建立したが

 天正(テンショウ)年中の兵乱により若宮八幡神社とともに焼失し、以後社殿の建立が 

 なく「敷玉森」としてその名を止めていたが、その滅失を憂い文政元年(1818年)

 別当第40代・渋谷秀盛が、社名と延喜を刻し石碑を建立した。現在は敷玉社本殿 

 に奉斎され、若宮八幡社と同時に祭祀がおこなわれている。また、敷玉早御玉神

 社が奉斎されてあったことが、この地に若宮八幡神社を創建奉斎される動機とな

 ったと伝えられている。所謂この地の先覚神ともいえる。          

・明治5年(1872年)郷社に列し、明治38年(1905年)に社殿再建立の計画を願い出た

 が実現できなかった。昭和18年(1943年)には若宮八幡神社に合祀されてあったが

 歴史現在社の消滅する事を憂い、平成3年(1991年)、今上天皇御即位の佳年を機

 に再び分祀摂社として奉斎、光輝ある歴史を永劫に伝えることにした。    




 敷玉早御玉神社の御祭神 


○ 豊 玉 姫 命 (トヨタマヒメノミコト)、   ○ 玉 依 姫 命 (タマヨリヒメノミコト)



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[ 祭 日 ] ・春季例祭 旧4月15日、 ・秋季例祭 旧9月19日 

       なお旧9月18日は特殊神事「湯花神事」が行われる。





 若宮八幡神社の御由緒 


 に再び分祀摂社として奉斎、光輝ある歴史を永劫に伝えることにした。    

・御鳥羽天皇(ゴトバテンノウ)の文治5年(1189年)、鎮守府将軍右大将・源頼朝(ミナモトノヨリ

 トモ)公、奥州の藤原泰衡(フジワラノヤスヒラ)を平定し、凱旋の折りに敷玉早御玉神社の 

 近地内を清め、鎌倉八幡宮の御分霊を奉斎し、奥羽鎮護の神として創建された。

 社殿の建立は、畠山重忠と武田太郎の両武将監督のもとに進められた。創建当時

 の社殿は7間4面・布目瓦葺の社殿で最も荘厳を極めたという。また、別当には

 奥州平定に参加した渋谷荘司重国の子、渋谷三郎時国を剃髪せしめ名を宥全と改

 め別当寺を建立し、亀谷山隠城寺と号称、世襲別当として今日に至る。    

・天正16年(1588年)、当社別当第21代・渋谷永豊の時代、伊達正宗が大崎氏を攻め 

 るに当たり、その兵燹(ヘイセン)にかかり、社殿、別当寺、僧房が悉(コトゴト)く灰燼 

 (カイジン)となり一時は祭祀も途絶えたこともあったが、兵乱が治まり世が太平に 

 及び社殿を再建立、別当も復職し祭祀を再興し、社領(旧村10ケ村)も定まり旧に

 復することができた。寛政13年(1801年)別当37代・渋谷瑞芳のときに先の小社殿 

 を改建、更に別当41代・渋谷長盛にいたり安政2年(1855年)9月19日、現社殿落 

 成遷座の盛儀を斎行し今日に及ぶ。明治3年(1870年)に村社に列し、後に敷玉早

 御玉神社を合祀。昭和18年(1943年)郷社に列す。現在は社格は無く諸社と称され

 ている。なお、旧境内は現在の堤防の外(河川敷には奈良平安時代の遺跡が包含 

 されている)にあり、大正13年(1924年)、鳴瀬川河川改修に伴い現境内(旧別当寺

 跡)に移転し今日に至る。                         



 若宮八幡神社の御祭神 


・主祭神 ○応神天皇(誉田別尊/ホムダワケノミコト)、○仁徳天皇(大鷦鷯尊/オオサザキノミコト)

     ○神功皇后(息長帯比売命/オキナガタラシヒメノミコト)             

・配祭神 ○建御名方命(タケミナカタノカミ)、    ○木花咲耶姫命(コノハナノサクヤヒメノミコト) 

     ○武内宿禰命(タケノウチノスクネノミコト)                   


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敷玉早御玉神社



●  境 内 社  ●
境内社

・左から順に高倉招魂社、神明社、稲荷明神社。

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●  蘆 穂 山 (石 神)  ●
蘆穂山




神社参拝の記録




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